彼岸も過ぎてずいぶん暖かくなってきましたが、この陽気で気も心も緩んできたのでしょうか、桜がほころぶこの時期になると着るものに苦労しますね。
インナー類はエクストラとか極暖から春仕様へと切り替えて、動かなきゃ寒い、動けば暑いぐらいのアウターまとい、じわっと汗ばむようなら羽織り物脱いで体温調節するように心がけていますが…日中の気温変化も10余度はありますし、三寒四温と言うべきか、花冷えと言いますか、数日単位で暖かい日と寒い日が入れ替わりますと、今日明日明後日、何を着ていれば良いのか、服のローテーションに悩みますが~当然我が家の熊犬さん達も、冬毛がボスボス抜ける時期になりまして…まぁ元気なおつうちゃんはひとまず置いておいて、立てない歩けないむっちゃんがねぇ…去年からシャンプーしてませんし、オムツ着用でずっと這いつくばったままですし、尿取りパット併用していましても、むずむずもぞもぞ動くたびに派手に横漏れしてますし…ウエービーな表毛と季節のアンダーコートが、湿気と摩擦で団子状に絡まって…えらい事になってます。

表毛の隙間から、うまい事絡まずに浮き出したアンダーコート…使い古した喪服や紋付きのように、羊羹色・赤っぽい毛が十余本ほど浮き出してくるのですが、これを指でつまんで引っ張ると、表皮は腎不全の影響で慢性的な脱水状況なのでしょう大量のフケとともに、浮いてきた毛がするりと抜けるんです。感覚的には、雑草や枯れ草の中に紛れているツクシだとかワラビだとかを摘む感覚。ひょいひょい収穫していると…あっと言う間に片手に余るほどの大漁節。
団子になりやすいむっちゃんでさえこの有様ですから、抜け毛女王のおつうちゃん、浮いたアンダーコートつまんでちょっと引っ張れば、一回当たりむっちゃんの倍の収量は確実。それがびっちり密に連なっていますから~あっという間に抜け毛が両手いっぱい×エンドレス=ゴミ袋満杯。。。

えらい事と言えば、何とか収まっておりましたむっちゃんの褥瘡・床ずれが再発…治療中さなかは牢名主のように、両足穴開けた風呂マット二段重ねにペットシーツでしたが~一応褥瘡が完治した冬場に「なんでアタイには敷物敷いてくれないの?」と恨みがましく見あげるおつうの眼線に負けて、厚手の風呂マットはむっちゃん、薄手のマットをおつうにシェア…このわずかな厚みの違いが間違いの元でした。。。

今月半ばのオムツ交換時、下に敷いたペットシーツに、なんか赤いもんが付いているなぁ~で、右は靱帯伸びっぱなしのストレートレッグ、逆に拘縮して曲げ伸ばし困難な左側くるぶし足首辺りを見てみますと…あぁ毛が抜けて白っぽく浮腫んだ皮膚が破れて…褥瘡床ずれの再発。。。

前回の全快時に殺菌軟膏がちょっと残っていましたから、ガーゼとヨーチン、自着包帯を買い足して~枚朝晩の食事前、オムツ交換後のルーチンワークが復活…ウエットドレッシング法とか乾燥法とか、褥瘡治療方法は諸説いろいろありますが、玉葱家では洗浄・殺菌・塗り薬・保護の古典的治療法を採用しておりまして~『保護』もガーゼを当てて、自着包帯ぐるぐる巻きは初期段階のみ、傷口に皮膚が復活しかけたら、朝から夕方まではガーゼ包帯無しにして、患部のある拘縮右足をマット開口部に落とし込んで、体重がかからないようにしています。

そんなこんなで二週間、患部に何とか薄皮もはってきましたし、後は時間をかけて組織が再生するように、飽きが来ないように目先を変えつつせっせとタンパク質を与えて~考えてみれば人間様はうどんとかそばとか魚とか、市場から持って帰った野菜ばっか食ってんのに、相方の元気な犬は朝晩ドライフードばっか食っているのに、老犬むさし様のみ、朝はクリームたっぷりのパン類でデンプン脂質糖質補給、ディナーは優雅にお肉などをお召し上がりになってタンパク質を補って、、、という光景が繰り広げられますが…あぁ夜桜宴会とは言わないまでも、せめて夜桜見上げながら酒飲みたい…コロナと老犬介護で、そんなささやかな楽しみもままなりませんが、着の身着のままで避難生活を送っているウクライナの方々を思えば、日本に暮らす事、平和を享受できることを深く感謝する春の宵です。。。